ハロー・ワールド!おもちゃ大好きエンジニアの大之助( @daivoy_x)です!
パソコン(PC)やタブレットを使わないでプログラミングを体験できる「ビットさん」をご存知でしょうか?
コンピューターを搭載していないロボットでありながら、プログラミング可能な画期的なプログラミングおもちゃです。
遊び方は簡単です。スタートとゴールを決めて、スタートからゴールまで進むようにロボットカーをプログラミングするだけです。プログラムは「ビット」と呼ばれる部品を取り付けて作ります。
というわけで本記事では「ビットさん」を遊ぶために必要なものから基本的な遊び方、ネット上の口コミまでエンジニア目線でレビューしていきます!
- パソコン・ダブレット不要
- コンピューター非搭載
- 反復処理が可能
- 5種類のロボットに組み換え可能
- ホイールの着脱が固い
- 分岐処理ができない
【エレキット】ビットさんの価格と対象年齢などの基本情報
「ビットさん」はパソコンやタブレットを使わないで進む方向をプログラミングする組み立て式ロボットカーです。また、色々なアクションもできます。
商品名 | ビットさん |
メーカー | ㈱イーケイジャパン |
ブランド | ELEKIT |
希望小売価格(税込) | 4,180円 |
対象年齢 | 10歳以上 |
使用電池 | 単4電池×2本(別売) |
必要な工具 | ドライバー、ニッパー、はさみ、マーカーペン、定規、のり |
可能な基本処理 | 順次/ |
教材 | なし |
マイコン | なし |
入力装置 | なし |
出力装置 | DCモーター |
マップ/コース | なし |
デバイス | 不要 |
プログラミング方法 | アンプラグドプログラミング(ビットを取り付ける) |
命令の種類 | 13種類 (前進、右折(90°、45°)、左折(90°、45°)、 後退、右折後退(90°、45°)、左折後退(90°、45°)、停止、アクション×2) |
最大可能命令数 | 40 |
ビットさんはPCやタブレットを使わないで、ビットと呼ばれる部品をロボットカーに読み込ませることでプログラミングします。
【エレキット】ビットさんの内容物
では、内容物を見ていきましょう!
内容物一覧の1枚目です。モーターやネジ類です。
最後はボディのパーツ類です。
では主要なパーツを説明しますね。
まずは、モーターです。電源スイッチがつないであります。
このおもちゃの重要なパーツのビットです。これを取り付けてプログラムを作ります。
このビットは「コンピューターが処理する最小単位」であるbitに由来すると思われます。
bitについては「【初心者向け】パソコンのビットとバイトをエンジニアが丁寧に解説」の記事に詳しく書いていますので、興味があればご覧ください。
ホイールです。先程のビットを取り付ける部品です。裏と表があります。
最後は説明書です。冊子になっており、イラストが多いです。
まずは組み立てていきましょう!
【エレキット】ビットさんのレビュー
ビットさんの組み立て方と基本的な遊び方を紹介します。
組み立て方
組み立ては簡単です。説明書もわかりやすいです。工作に慣れている私ですが、ゆっくり作っても4時間くらいでした。
また、別途用意が必要な工具は
- ニッパー
- ドライバー
- はさみ(カッター)
- マーカーペン
- 定規
- のり
です。
それでは組み立てていきましょう!
まず、パーツを切り出すにはニッパーが必要です。
パーツを切り出すときには2回に分けて切るときれいに切れますよ。
それでも切り残しが出るときはデザインナイフやカッターでカットするといいですよ。
マーカーペンはケーブルに印をつけるために必要です。
組み立てにはドライバーが必要です。
あと、フォークリフトロボットに必要なパレットを組み立てる際に、はさみ(カッター)、定規、のりが必要です。
というわけで、完成するとこんな感じです!今回は「フォークリフトロボット」を作りました。
パレットを乗せるとこんな感じです。
そして、ペットボトルと比べるとこんな感じです。
そして単4電池×2本(別売)が必要です。電池を交換するときは毎回ドライバーで開けないといけません。
そしてビットさんは今回紹介したフォークリフトロボット以外に4種類のロボットに組み換え可能です。これらのロボットについてはそれぞれの記事をご覧ください。
次は実際にプログラミングをして遊んでみましょう!
プログラミングの考え方
このおもちゃでは、プログラミングの概念である
- ①人間が事前に命令を考える
- ②人間がコンピュータ(ロボット)に命令をする
- ③コンピュータ(ロボット)が命令を実行する
を体験することができます。
プログラミングはリモコンカーやビデオゲームと違い、ロボットを自分で操縦するわけではありません。ロボットに事前に命令をしておけば、ゴールまで勝手に進んでくれるというものです。
どこにプログラミング要素があるのか解説しながら、遊び方を説明しますね。
基本的な遊び方
基本的には自分でスタートとゴールの位置を決め、スタートからゴールまで進むようにプログラミングします。
1.部屋の中でスタートとゴールを決める
これは目的(達成したいこと)を設定する作業です。目的を達成するためにどうしたらいいかを考えることが、プログラミングの始まりです。
2.通り道を決める
目的を達成するためにはどういう通り道が最適なのか考える作業です。
3.ロボットに出す命令を考える
ロボットを動かしたい順番でビットを並べます。
これがプログラミングの「①人間が事前に命令を考える」作業です。
4.ビットをロボットに読み込ませてプログラミングする
3.で並べたビットをロボットに読み込ませます。これがプログラミングの「②人間がコンピュータ(ロボット)に命令をする」です。
5.コースを走らせる
いよいよ、電源をONにしたらプログラムが動き出します。
これがプログラミングの「③コンピュータ(ロボット)が命令を実行する」作業です。
以上が、基本的な遊び方です。
次は、このおもちゃのプログラミングの仕組みを詳しく紹介します。
プログラミングの仕組み
ビットさんはロボットが読み込んだ「ビット」の種類に応じて動作を変えることでプログラミングを実現しています。
そのビットには右左折(90°、45°)、後退、アクション、アクション(フォークリフト下げ用)の5種類があります。
ビットを取り付けるホイールは裏表の2面あり、それぞれ取り付ける位置で動作が異なります。
そして、取り付けたビットが各部品を押すことでロボットの動作が変わります。
▼右左折の場合
▼アクション(フォークリフトの上げ下げ)の場合
▼後退の場合
また、ビットは1周で40個取り付けることができます。ホイールはくるくるまわり続けるので作ったプログラムを反復することができますよ。
次は、気になる口コミをみていきましょう!
【エレキット】ビットさんの口コミ・デメリット
ネット上の口コミを見ていると次のようなデメリットが目立ちました。検証したので詳しく解説します。
ホイールの着脱が固い
これは私も感じました。
取り付けるときはオレンジのつまみを引っ張るのですが、つかみにくいですし、けっこう固いです。
壊れやすい
首の部分やバネ、モーターが壊れやすいようです。
私はまだ長時間の使用をしていませんが、今のところ壊れやすそうな感じはしないです。
【エレキット】ビットさんのメリット
私がエンジニア目線でいいなと思ったところは次の4点です。
- スクリーンレス
- コンピューター非搭載
- 反復処理が可能
- 5種類のロボットに組み換え可能
それぞれ解説しますね。
スクリーンレス
スクリーンレス(PCやタブレットの画面を必要としない)なので、長時間の学習にも安心です。
そんな中、スクリーンレスのこのおもちゃなら小学生のお子さんでも安心してプログラミング学習に使えるのでいいですね。
コンピューター非搭載
コンピューターを搭載していないので、機構(からくり)の力だけでプログラミングを体験できるのは面白いです!
また、コンピューターを搭載していない分、他のプログラミングおもちゃに比べて安価なのもいいです。
反復処理が可能
プログラムの基本処理である反復処理ができるのもメリットです。
というのも、世の中のプログラムはすべて
- 順次処理・・・決められた順番に命令を実行する
- 分岐処理・・・条件によって命令を分岐する
- 反復処理・・・同じ命令を指定する回数だけ繰り返す
の組み合わせでできています。実は3つだけなんです。
ビットさんと同じPCやタブレットを使わないプログラミングおもちゃの多くは順次処理のみのことが多いです。
しかし、ビットさんは順次処理と反復処理ができるので、よりプログラミングの概念を学べます。
5種類のロボットに組み換え可能
ビットさんは今回紹介したフォークリフトモードを含めて5種類のロボットに組み換え可能です。
1つのおもちゃでこんなに遊べると長くプログラミング学習ができていいですね。
【エレキット】ビットさんと類似品の比較
最後に、同じくPCやタブレットを使用せずにロボットカーをプログラミングするタイプのおもちゃ比較です。
商品名 | ビットさん | コードランナー | チェーンプログラム ロボット工作セット |
メーカー | ㈱イーケイジャパン | ㈱イーケイジャパン | ㈱タミヤ |
希望小売価格(税込) | 4,180円 | 4,620円 | 3,740円 |
対象年齢 | 10歳以上 | 10歳以上 | 10歳以上 |
使用電池 | 単4電池×2本(別売) | 単4電池×4本(別売) | 単3電池×1本(別売) |
必要な工具 | ドライバー、ニッパー、 はさみ、マーカーペン、 定規、のり |
ドライバー、ニッパー、 マーカーペン |
ニッパー、ドライバー、 カッター |
搭載センサー | なし | なし | なし |
組み換え可能数 | 5 | 3 | 0 |
プログラミング方法 | ビットを取り付ける | 本体のボタン操作 | コマをつなぎ合わせる |
命令の種類 | 13種類 (前進、 右折(90°、45°)、 左折(90°、45°)、 後退、 右折後退(90°、45°)、 左折後退(90°、45°)、 停止、アクション×2) |
9種類 (前進、 右回転、右折、左回転、左折、 後退、 右折後退、左折後退、 アクション) |
3種類 (前進、右折、左折) |
最大可能命令数 | 40 | 64 | 64 |
可能な基本処理 | 順次/ |
順次/ |
順次/ |
ビットさんは組み換え可能なロボットの数と命令の種類が多いのが特徴です。
他の2つのプログラミングおもちゃもレビューしているので、興味があればご覧ください。
関連「チェーンプログラムロボット工作セット」の詳細レビューはこちら
【エレキット】ビットさんをおすすめできる人
「ビットさん」は一つのおもちゃで色々なプログラミングに挑戦したいお子さんにおすすめです。
ビットを取り付けるプログラミング方法は斬新で面白いですし、1つのおもちゃで5種類の遊び方ができるのは4000円台という価格を考えるとプレイバリューが高くてコスパが高いと言えるでしょう!
また、もう少し本格的なプログラミング学習をしたいのであれば、同じメーカーの「プログラミング・フォロ スピーク for CHROME」もいいですよ。
教材も詳しくて勉強になるので、気になる方はレビューをご覧ください。
結論:プレイバリューが高いプログラミングおもちゃ
本記事は「ビットさん」をエンジニア目線で紹介しました。
プログラミングおもちゃの中ではプレイバリューが高いうえに、比較的安いので「早めにプログラミングを体験させようかな」と思っている親御さんには嬉しいですね。
これからの時代、プログラミングは必須スキルです。ぜひ、お子さんが子供の頃からプログラミングを体験させてあげてくださいね。
- パソコン・ダブレット不要
- コンピューター非搭載
- 反復処理が可能
- 5種類のロボットに組み換え可能
- ホイールの着脱が固い
- 分岐処理ができない
▼おすすめプログラミングおもちゃまとめ(年齢別)