ハロー・ワールド!おもちゃ大好きエンジニアの大之助( @daivoy_x)です!
「小学校でプログラミングが必修化されたから、子供が小さい頃からプログラミングに触れさせたいなぁ…」という親御さんも多いはず。
そんな方にぴったりのプログラミングおもちゃが「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」です。
遊び方は簡単です。マップ上にスタートとゴールを決めて、スタートからゴールまで進むように車をプログラミングするだけです。プログラミングは車に命令タグを順番に読み込ませます。
というわけで本記事では、「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」の基本的な遊び方から学びになる遊び方に加えて、ネット上の口コミについても、エンジニア目線でレビューしていきます!
- パソコン・ダブレット不要
- プログラム設計部品が付属
- プログラムを考える作業と作る作業が別
- マクロ機能が使える
- 命令の種類が10種類で豊富
- 分岐処理、反復処理ができない
- マップの折り目に車が引っかかる
はじめてのプログラミングカーの基本情報
「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」は付属のマップ上にスタートとゴールを決めて、スタートからゴールまで進むようにプログラミングするロボットカーです。
商品名 | カードでピピッとはじめてのプログラミングカー |
メーカー | ㈱学研ステイフル |
ブランド | Tinker Kids |
希望小売価格(税込) | 6,578円 |
対象年齢 | 3歳以上 |
使用電池 | 単3電池×3本(別売) |
必要な工具 | ドライバー(電池ボックス開閉用) |
可能な基本処理 | 順次/ |
教材 | 問題集(12問+α) |
マイコン | オリジナル(付属) |
入力装置 | なし |
出力装置 | LED、スピーカー |
音量調整 | 不可 |
マップ/コース | 4×6マス |
デバイス | 不要 |
プログラミング方法 | アンプラグドプログラミング(付属のICタグを使用) |
命令の種類 | 10種類 (前進、後退、右回転、左回転、停止、 ハザード、ヘッドライト、クラクション、ゴール、ループ) |
最大可能命令数 | 50 |
このおもちゃでできること
できることは下記のような「車の走行とカーアクションのプログラミング」です。
- スタートからゴールまで進むためのプログラミング
- クラクションやヘッドライトのプログラミング
- 関数(複数の命令をひとまとまりにする機能)のプログラミング
アンプラグドプログラミングおもちゃで関数(マクロ)が使えるのは高機能ですよ。
はじめてのプログラミングカーの内容物
内容物は車とプログラミングするための命令タグ以外に、プログラムを考えるときに使う命令カードがあります。
まずは、車の正面から。ヘッドライト(LED)とスピーカーがあります。曲がるときはウインカーが光り、音が「カッチカッチ」と鳴ります。
背面には左から実行ボタン、消すボタン、半分ボタンがあります。ボタンの上に命令タグをかざすことでプログラムを入力します。 また、バックするときはテールライト(LED)が点滅します。
命令タグ読み取り部分のアップ。緑色の基盤の上にうっすら八角形の線があります。これが命令タグを読み取る装置のアンテナです。
単3電池×3本(別売)が必要です。また、電池蓋を開けるにはプラスドライバーが別途必要です。
そして、ペットボトルと比べるとこんな感じで、結構大きいです。
命令カードとカードボードです。命令カードは60枚あります。カードボードの上にカードを並べながら命令するプログラムを考えます。
命令タグは10種類あります。SuicaやPASMOと同じ様にICチップが入っています。ハイテクなおもちゃです。
説明書は8ページです。遊び方や問題集が書いてあります。図解が多くてわかりやすいです。
最後に冒険マップです。865mm×585mmです。一般的な学習机に置けるギリギリのサイズです。
裏は無地のマスなのでオリジナルマップを作れます。いろいろなストーリを考えて遊ぶと盛り上がります。
はじめてのプログラミングカーの遊び方・レビュー
このおもちゃでは、プログラミングの概念である
- ① 人間が事前に命令を考える
- ② 人間がコンピュータ(ロボット)に命令をする
- ③ コンピュータ(ロボット)が命令を実行する
を体験することができます。
プログラミングはリモコンカーやビデオゲームと違い、車を自分で操縦するわけではありません。車に事前に命令をしておけば、ゴールまで勝手に進んでくれるというものです。
どこにプログラミング要素があるのか解説しながら、遊び方を説明しますね。
基本的な遊び方
基本的には自分でスタートとゴールの位置を決め、スタートからゴールまで進むようにプログラミングします。
1.マップのスタートとゴールを決める
これは目的(達成したいこと)を設定する作業です。目的を達成するためにどうしたらいいかを考えることが、プログラミングの始まりです。
2.通り道を決める
目的を達成するためにはどういう通り道が最適なのか考える作業です。
3.車に出す命令を考える
カードボードの上に、車に読み込ませる順番で命令カードを並べます。これがプログラミングの「①人間が事前に命令を考える」作業です。
4.車に命令タグを読み込ませてプログラミングする
3.で考えた命令カードの順番通りに読み込ませましょう。命令タグを読み込むと「ポーン」と音が鳴ります。これがプログラミングの「②人間がコンピュータに命令をする」作業です。
5.マップの上を走らせる
いよいよ、スタートボタンを押したらプログラムが動き出します。これがプログラミングの「③コンピュータが命令を実行する」作業です。
学びになる遊び方
せっかくなので、ただ遊ぶだけではなく「こうやって遊んだらプログラミング的思考力を身につけられるよ」という学びになる遊び方をエンジニア目線で紹介します。コツは2点あります。
- ① 命令を考える作業と命令を出す作業を分ける
- ② 失敗原因を考える
コツ①:命令を考える作業と命令を出す作業を分ける
命令カードを並べて命令の順番を考える作業って実はめちゃくちゃ重要なんですよね。
エンジニアもプログラムを作る前に、どういうプログラムを作ればいいか考える「設計」を必ず行います。命令カードを並べて考える作業は、まさにエンジニアと同じことをしています。
なので、いきなり命令タグを読み込ませずに、命令カードを並べて、車の動きを頭の中でシミュレーションすると、行動を起こす前にどういう結果になるか考える想像力がついていいですよ。
それに、想像力が身につくと他人に優しくなれますよ。
コツ②:失敗原因を考える
そして、冒険マップを走らせた後も重要です。もし、失敗してしまったら、どこに原因があるか考えてみましょう。このときに考えるポイントは2つです。
- ① 命令カードの順番は正しかったのか?
- ② 命令カードの順番通りに命令タグを読み込ませることができたか?
①はエンジニアでいう、設計が間違っていないか確認する作業です。②はエンジニアでいう、設計書は正しくできたけど、プログラムを打ち間違えていないか確認する作業です。
このように、失敗したときにどこに原因があるのかお子さんと一緒に考えてあげると、おもちゃで遊ぶだけでは得られない問題解決力を身につけられます。
なので、お子さんが問題に直面したときに、きっと自分で解決できるようになりますよ。
はじめてのプログラミングカーの口コミ・デメリット
ネット上の口コミを見ていると次のようなデメリットが目立ちました。
- マップの折り目に引っかかりやすい
- 飽きやすい
- 故障しやすい(命令タグを読み込まなくなる)
それぞれ検証したので詳しく解説します。
マップの折り目に引っかかりやすい
これは私も感じました。紙質が結構しっかりしているので、折り目もしっかりです。
私はデスクマットに挟むことで解決しました。デスクマットは900mm×600mmならぴったりサイズです!
飽きやすい
これは分岐処理と反復処理ができないからだと思います。
対象年齢が高いプログラミングおもちゃなら分岐処理や反復処理ができますが、このおもちゃはプログラミングに初めて触れるお子さん向けなので、複雑にならないように分岐処理と反復処理ができないようになっていると思います。
なので、プログラミングに慣れているお子さんはすぐに飽きてしまうかもですが、プログラミング初心者のお子さんにはちょうどいいでしょう。
故障しやすい?
遊んでいるうちに命令タグを読み込まなくなるようです。
なので、実験しました。結論は問題なしです。
10枚の命令タグを10回ずつ、連続100回読み込ませましたが、私の車は命令タグを読み込まなくなることはありませんでした。
はじめてのプログラミングカーのメリット
私がエンジニア目線でいいなと思ったところは次のとおりです。
- パソコン・ダブレット不要(スクリーンレス)
- プログラムを考える作業と作る作業が分かれている
- マクロ機能が使える
- 命令の種類が10種類で豊富
それぞれ解説します。
パソコン・ダブレット不要(スクリーンレス)
パソコンやタブレットを使わないでプログラミングできるので、小さなお子さんでも安心してプログラミング学習に使えますね。
ちなみに、パソコンやタブレットを使わないでプログラミングする方法を「アンプラグドプログラミング」といいます。詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
プログラミング教育のアンプラグドプログラミングについて詳しく解説
プログラムを考える作業と作る作業が別
プログラムを考える作業とプログラムを作る作業を分けてあるのは、「わかってるな」という感じです。
命令カードを並べながらプログラムを考える作業というのは、頭の中を言語化する能力が鍛えられるので、お子さんとの会話も楽しくなりますよ。
マクロ機能が使える
複数の命令を登録できるマクロ機能があるのも本格的なプログラミングができていいですよ。将来、プログラミング教育を受けるときもすんなり受け入れらます。
命令の種類が10種類で豊富
命令の種類が10種類と豊富で、いろいろな組み合わせでプログラムを作れるので、お子さんの発想力に驚かされるかもしれませんね。
はじめてのプログラミングカーとアンパンマンドライブカーの比較
最後にデバイスを使用せず、車をプログラミングするタイプのおもちゃ比較です。
類似のおもちゃより、全体的にできることが多いと思ってもらえればいいです。
命令の種類が10種類あるのは長く遊ぶ上で嬉しいポイントです。また、問題集も説明書に書いてあるものだけではなく、公式サイトにもあり、充実しています。
あと、マクロが使えるのも特徴です。マクロとは複数の命令を一つにまとめることです。一度マクロを登録しておけば、複雑な命令もマクロを一回実行するだけ済みますよ。
商品名 | カードでピピッと はじめてのプログラミングカー |
アンパンマン はじめてプログラミング! どの道とおる? アンパンマンドライブカー |
げんばへいそげ! ポチッとプログラミングカー しょうぼうしゃ |
メーカー | ㈱学研ステイフル | ㈱セガトイズ | ㈱シー・シー・ピー |
希望小売価格(税込) | 6,578円 | 6,050円 | 5,478円 |
対象年齢 | 3歳以上 | 3歳以上 | 3歳以上 |
使用電池 | 単3電池×3本(別売) | 単4電池×3本(別売) | 単4電池×3本(別売) |
プログラミング方法 | 付属のICタグを使用 | 本体のボタン操作 | 本体のボタン操作 |
教材 | 問題集(12問+α) | 問題集(12問) | 問題集(5問) |
マップ/コース | 4×6マス | 4×5マス | 付属品で自由に作成 |
音量調整 | 不可 | 可能(ON/OFF) | 不可 |
命令の種類 | 10種類 (前進、後退、右回転、左回転、 停止、ハザード、ヘッドライト、 クラクション、ゴール、ループ) |
4種類 (前進、後後退、 右回転、左回転) |
6種類 (前進、後退、 右回転、左回転、 サイレン、放水) |
最大可能命令数 | 50 | 50 | 100 |
可能な基本処理 | 順次/ |
順次/ |
順次/ |
特徴 | マクロ機能が使える | アンパンマンの音声が鳴る | 消防車の音が鳴る |
関連「アンパンマン はじめてプログラミング!どの道とおる?アンパンマンドライブカー」の詳細レビューはこちら
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はじめてのプログラミングカーをおすすめできる人
「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」はプログラミングに触れたことがなくて、プログラミングがどういうものなのか知りたいお子さんにおすすめです。
特にパソコンやタブレットの操作になれていないお子さんには、おもちゃだけでプログラミングを楽しめるのが良い点です。
また、他の商品と違い、命令カードを使って、どんな命令を行ったか可視化できる点や命令の種類が豊富なのもGoodです。
はじめてのプログラミングカーのレビューまとめ
本記事は「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」をエンジニア目線でレビューをしました。
プログラミングの知識も経験もない親御さんでも「プログラミングってこういうことなんだ!」とわかるおもちゃになっているので、親子でプログラミングを始めるのにおすすめです。
プログラミング教育が必修化になり、焦りや不安を感じてらっしゃる方も、とりあえず、この商品からプログラミング教育を始めたら、少し楽になるかなと。
これからの時代、プログラミングは必須スキルです。ぜひ、お子さんが子供の頃からプログラミングを体験させてあげてくださいね。
- パソコン・ダブレット不要
- プログラム設計部品が付属
- プログラムを考える作業と作る作業が別
- マクロ機能が使える
- 命令の種類が10種類で豊富
- 分岐処理、反復処理ができない
- マップの折り目に車が引っかかる
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