ハロー・ワールド!おもちゃ大好きエンジニアの大之助( @daivoy_x)です!
フィジカル(物理的なブロック)とデジタル(タブレット)を組み合わせた「フィジタル体験」ができる「Osmo Coding Starter Kit」をご存知でしょうか?
Osmoは元Googleのエンジニアによって開発されたプログラミングおもちゃだけあって斬新です。
遊び方は簡単です。手でさわれる物理的なブロックでプログラムを作り、それをタブレットに読み込ませることでプログラムを実行します。
というわけで本記事では「Osmo Coding Starter Kit」を遊ぶために必要なものからネット上の口コミまでエンジニア目線でレビューしていきます!
- 斬新なプログラミング方法
- アニメーションによる説明
- 回答に時間がかかるとヒントが出る
- 目的達成のためにプログラミングを活用
- 長いプログラムを作る動機づけがある
- ブロックの矢印を回しにくい
- 初級のゲームは単調
- やり直せない
- 分岐処理ができない
Osmoコーディングの価格と対象年齢などの基本情報
「Osmo Coding Starter Kit」はゲームをクリアするためにブロックを並べてプログラムを作り、iPadで読み取る斬新なプログラミングおもちゃです。
商品名 | Osmo Coding Starter Kit |
メーカー | Tangible Play Inc. |
ブランド | Osmo |
希望小売価格(税込) | 17,050円 |
対象年齢 | 6~10歳 |
可能な基本処理 | 順次/ |
教材 | チュートリアルあり |
デバイス | パソコン | 不可 |
タブレット | 【オフライン】iPad 【オンライン】iPad |
|
スマホ | 不可 | |
ブラウザ | 不可 | |
インターネット接続 | 初回のみ必要 | |
プログラミング方法 | ビジュアルプログラミング(ブロックを並べる) | |
プログラミングソフト | ・コーディング・オービー ・コーディング・ジャム ・コーディング・デュオ |
|
プログラミング言語 | オリジナル(物理ブロック) | |
作れるプログラム | ゲームを攻略するためのプログラム、音楽 |
このおもちゃで遊ぶ時の環境
Osmo Coding Starter Kitはインターネットに接続して遊ぶ方法(オンライン)とインターネットに接続しないで遊ぶ方法(オフライン)があります。
基本的に違いはありません。
図にすると次のとおりです。
▼オンライン:インターネットに接続して遊ぶ場合
▼オフライン:インターネットに接続しないで遊ぶ場合
Osmoコーディングの内容物
では、内容物を見ていきましょう!
内箱はこんな感じです。
それでは中身をみていきましょう!
内容物一覧です。iPadを立てるためのベースとプログラムを作るためのブロックがあります。
まずは、ベースと反射板です。反射板は磁石でベースに軽く固定されています。
ベースからみていきましょう。まずは正面です。
底面です。
次は反射板です。これをカメラ部分に取り付けてテーブルのブロックを認識します。
背面から。
鏡部分です。
これらを取り付けるとこんな感じです。iPad Air 2(第2世代)を使用しています。
そしてサイズを比較するとこんな感じです。
次はコーディング用ブロックです。フタ付きです。
コーディング用ブロックは7種類あります。
説明書は紙一枚で、遊ぶまでの説明が書かれています。
次は、Osmoの遊び方をみていきましょう!
Osmoコーディングの遊び方・レビュー
Osmo Coding Starter Kitは自由にプログラムを作るわけではなく、ゲームをクリアするためにプログラムを作って攻略するイメージです。
Osmoで遊ぶことができるゲーム(アプリ)は次の3種類です。
- 初級:コーディング・オービー
- 中級:コーディング・ジャム
- 上級:コーディング・デュオ
どれもボリュームがあり、まだ全部最後までクリアしたわけではありませんが1つずつ紹介しますね。
初級:コーディング・オービー
コーディング・オービーは主人公(オービー)が目的地まで効率よく行けるようにプログラミングするゲームです。
基本的にはいちごを回収しながらゴールまで進み、回収したいちごを使って自分の村を育てるゲームです。
プログラミング方法は、コーディング用ブロックを並べて、
iPadのカメラに取り付けた反射板を通して読み取ります。
矢印は回転させることができるので4方向へ進むことができます。(斜めはできません)
また、回数ブロックをつなげることで、移動回数を指定すれば一度にたくさん進めます。
他にはアイテムを取る命令や1マスジャンプする命令があります。
このゲームは「前進→実行→前進→実行・・・」と簡単なプログラムを連続で実行してもクリアすることができますが、長いプログラムを作って1回だけ実行するための動機づけがされている点が素晴らしいです。
具体的には次のとおりです。
- プログラムを実行する度にカウントダウン(3秒)がある
- 一度のプログラムでいちごを多く回収するとボーナス得点が入る
プログラムを実行する度にカウントダウンが入るので、連続して実行すると単純に面倒です。
また、ボーナス得点が入るので一度のプログラムですべてのいちごを回収したくなります。
中級:コーディング・ジャム
コーディング・ジャムは作曲をするゲームです。
主人公の周りに音を鳴らす装置が置いてあるので、コーディング用ブロックを使ってどの装置を鳴らすかプログラミングします。
練習モードで使い方を練習して、使えるキャラクター(装置)を増やしてスタジオで自由に作曲します。
このアプリで関数(複数の命令をひとまとめにする仕組み)と一時停止のブロックが登場します。
初級のコーディング・オービーと違い、問題をクリアするのではなく自由な発想で作曲することが目的です。
また、作った曲はオンラインで共有することができます。
上級:コーディング・デュオ
コーディング・デュオは二人のキャラクターが目的地まで効率よく行けるようにプログラミングする、コーディング・オービーの上位版ゲームです。
二人のキャラクターをプログラミングするので、コーディング用ブロックも二組作ります。
あと、キャラクターが二人に増えることで連携の必要性が出てきます。相手が通り過ぎるのを待ってから技を使ってアイテムを取得したり、です。
一人で遊んでもいいですが、友達や家族と二人で遊ぶこともできるのでコミュニケーション能力とプログラミング的思考力が同時に養えますね。
Osmoコーディングの口コミ・デメリット
ネット上の口コミを探しましたが見つかりませんでした。なので、私が感じたデメリットを詳しく解説します。
ブロックの矢印を回しにくい
コーディング用ブロックの矢印を回しにくいのでサクサクとプログラミングを進めることが難しいです。
矢印部分は大人の私には少し薄いので、つかみにくくて回しづらいです。
お子さんであれば、そんなに問題ないかもです。
コーディング・オービーは単調
初級のコーディング・オービーはたくさんのステージがあるのですが、基本的にはゴールを目指して進むだけなので単調ですね。
上級のコーディング・デュオもやることは同じですが、ステージがけっこう複雑なのでやりごたえと達成感があります。
中級のコーディング・ジャムは作りたい音楽があればいくらでも遊べます。
やり直せない
一度プログラムを実行して前に進むと簡単に元の場所に戻ることはできません。元に戻るプログラムを作らないといけません。
ただ、初級は作ったプログラムがどういう動作になるのかは常に表示されているので、間違って実行しない限り問題は無いかもです。
分岐処理ができない
Osmoは分岐処理ができません。
世の中のプログラムは「順次、分岐、反復」の3つの基本処理の組み合わせでできています。
にも関わらず、Osmoでできるのは「順次処理」と「反復処理」だけです。
ただ、順次処理と反復処理だけでもプログラミングをなんとなく理解することはできますので、プログラミングに初めて触れるお子さんだと十分勉強になりますよ。
Osmoコーディングのメリット
私がエンジニア目線でいいなと思ったところは次の4点です。
- 斬新なプログラミング方法
- アニメーションによる説明
- 回答に時間がかかるとヒントが出る
- 目的を達成するためにプログラミングを活用
斬新なプログラミング方法
何と言っても、このおもちゃの特徴はプログラミング方法が斬新な点です。
実物のブロックを組み合わせてプログラミングすれば、それを読み取ってゲームができるというのは他に見たことがありません!
パソコンやタブレットの操作に慣れていないお子さんでもプログラミング学習が直感的にできるのは素晴らしいです。
アニメーションによる説明
遊び方の説明はほとんどアニメーションで行われます。
なので、プログラミングが初めてのお子さんでも理解しやすいでしょう。
回答に時間がかかるとヒントが出る
なかなか問題に答えられないとヒントが出ます。
なので、プログラミングが難しくて挫折してしまう心配が少ないです。
目的を達成するためにプログラミングを活用
これがけっこう大事です。
プログラムを作ることは目的ではありません。
このゲームでは「目的地まで効率よく移動する」という目的を設定し、「ブロックでプログラミングして達成する」という設計になっているので、プログラミング的思考力を身につけやすいでしょう。
Osmoコーディングをおすすめできる人
「Osmo Coding Starter Kit」はパソコンやタブレットの操作に慣れていないけどしっかりとプログラミングをやってみたいお子さんににおすすめです。
Osmoはレベルが3段階あり、簡単なものから複雑なものまでステップアップしながらプログラミング的思考力を身につけられるように考えられています。
結論:プログラミング学習のきっかけにOsmoはなくはない
本記事は「Osmo Coding Starter Kit」をエンジニア目線で紹介しました。
Osmoはフィジカルとデジタルが融合した全く新しいプログラミングおもちゃです。
分岐処理ができないものの、PCやタブレットの操作がまだうまくできないお子さんのプログラミング学習の入り口としては「なくはないかな」という感じです。
これからの時代、プログラミングは必須スキルです。ぜひ、お子さんが子供の頃からプログラミングを体験させてあげてくださいね。
- 斬新なプログラミング方法
- アニメーションによる説明
- 回答に時間がかかるとヒントが出る
- 目的達成のためにプログラミングを活用
- 長いプログラムを作る動機づけがある
- ブロックの矢印を回しにくい
- 初級のゲームは単調
- やり直せない
- 分岐処理ができない
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