embotはダンボールでロボットを作り、スマホやタブレットでプログラミングして遊ぶプログラミングおもちゃです。
私はこれまで数多くのembot作品を作ってきました。なので、本記事では私がこれまでに作ってきたembot作品と、その作り方やプログラムの考え方を紹介します。
- embot作品集【考え方や作り方を解説】
embotはメーカーによるコンテストを定期的に開催しており、私も頻繁に応募しています。
このコンテストでは、主催者であり、embotの生みの親である「マスターヌー」から選ばれるとYouTube番組内で紹介されたり、景品がもらえたりします。
けっこう参考になるんじゃないかなと思うので、ぜひ最後までご覧くださいm(_ _)m
embot作品集【考え方や作り方を解説】
embotのミニコンテスト「embotでお題に答えまShow!」は毎回お題が出されて、それに答える形で作品を作って応募します。
とにかく明るいembot
Season1 第2回放送のお題は「笑える」です。この時に作った作品が「とにかく明るいembot」です。
元ネタは皆さんご存知、あの芸人さんです。海外でも通用するネタが、今回のお題である「笑えるembot」にちょうど良いと思ったので作りました。
ギミックは結構こだわってまして、ポーズをとったときに顔が正面を向くようにしたり、パンツが隠れるようにしたりしています。
横から見ると仕組みがわかりやすいです。リンク機構を使って上半身を前に倒すと同時に顔が下を向かず、正面を向くようにしています。
この作品のポイントは顔が下を向かないようにすることでした。なので、どうしたら実現できるかなぁと考えた結果、リンク機構を使うことでした。
機構に関しては専門外なので、下記の本で勉強しています。かなり楽しいですよ。
また、番組内ではマスターヌーがリアクション付きで解説してくれてるので、ぜひYouTube番組もご覧ください。
猫ふんじゃった!
Season1 第3回放送のお題は「びっくり」です。この時に作った作品が「猫ふんじゃった!」です。びっくりした猫の表情を再現しています。
「びっくり」と聞いて最初に思い浮かべたのは猫がびっくりして驚いている様子でした。
なので、白目で口を開けて驚いている猫を再現することにしました。
また、猫はどういう時にびっくりするかなと考えた時に、尻尾を踏まれたら一番びっくりするかなということで、尻尾を踏まれたらびっくり顔になるようにしました。
顔のアップはこんな感じで、口はクランク機構を使って動かしています。
機構をもう少し工夫すれば1個のモーターで目と口を動かすことができたと思うのですが、私の実力では難しかったです。
また、白目になったあとに通常の目に戻ることで何度も遊ぶことができるようにしています。
怖いもの探しゲーム…
Season1 第4回放送のお題は「怖い」です。この時に作った作品が「怖いもの探しゲーム…」です。
これは、カタカナが書かれたボードから怖い言葉を10個見つけるゲームです。実際に10個見つけるまでに何秒かかるか測ってみてください。
この作品は油断していると怖さが倍増すると思って作りました。
怖いもの探しゲームというタイトルにすることで、今回のお題である「怖い」部分はそこなんだなと油断させ、さらに言葉を探すことに意識を誘導し、油断させることで怖さが倍増するように考えました。
手を貸してくれる猫型ロボット
Season1 第5回放送のお題は「役に立つ」です。この時に作った作品が風で紙が飛びそうになったら押さえてくれるロボットです。
紙が飛びそうになるのを超音波センサーで検知し、猫が手で押さえてくれます。
構造はシンプルで超音波センサーで紙が飛びそうになったことを検知し、サーボモーターで前脚を動かしています。
そして、今回のアイデアの発想は次のとおりです。
猫の手を活かせるロボットを考えた結果、今回の作品になりました。
ただ、実はもっと別の記憶から思いついた面もありまして、このネタは私が小学生の時に放送されていたマジカル頭脳パワー!!という番組に登場したクイズと出演者のやり取りを意識しました。
問題は「どんなに忙しい時でも猫の手を借りることはできない。YES or NO」みたいな内容で、出演者の一人がNO:借りられると答えました。
その出演者の答えは「半紙くらいだったら押さえられるんじゃない?」ということでNOでした。
ですが、正解はYES:借りられないです。なぜなら、猫に手はなく、あるのは前脚だから。
遊び半分
Season1 第6回放送のお題は「遊び」です。この時に作った作品が「遊び半分」です。
これは遊び半分で作った作品で、「遊」という字が半分になる作品です。
工作とプログラムはシンプルです。動画から想像つくんじゃないかなと。
ジャンプスキーembot
引き続き、Season1 第6回放送のお題は「遊び」です。タイミングよくボタンを押すとジャンパーがジャンプするゲームを作りました。
ジャンプ距離を競い合うゲームという計画だったのですが、残念ながら勢いが弱くてジャンプしませんでした…。
ジャンプ台はカム機構を使って、上げ下げしています。
カム機構は中にしずく型のパーツが入っており、それが回転することでその上の板を上げ下げします。
あと、ジャンパーは結構こだわってまして、スキー板にはアイスの棒を使ってます。また、イラストはEXCELで書きました。
バッティングembot
引き続き、Season1 第6回放送のお題は「遊び」で、今回はボタンを押すとボールを打つロボットです。
実際にボールを打つとこんな感じです。やっぱり、勢いが弱いですね。
後ろから見ると構造はシンプルです。
ピッチングembot
引き続き「遊び」をテーマに作ったロボットがボールを投げるロボットです。
ジョイスティックで投げる方向を、ボリュームつまみで投げる角度を調整できるようにしています。そして、ボタンを押すと投げます。
構造はこんな感じでして、投げる方向を調整するためのサーボモーターとボールを投げるサーボモーターの2個があり、ジョイスティックとボリュームつまみで変更できるようにしています。
プログラムはけっこう複雑です。全体像は下記の通りで、ボタンが押されてない間はジョイスティックの値に応じて左右に回転させます。
そして、function2のボールを投げる関数です。ボリュームつまみの値(0~4095)を投球角度(20°~90°)に変換するために写像という考え方を使っています。
洗顔embot
Season1 第7回放送のお題は「朝」です。この時に作った作品が洗顔をテーマにしたロボットです。
まずは動画をご覧ください。
朝というお題はなかなか難しかったので、 他の人とネタが被らないように「洗顔」をテーマに選びました。
まずは朝から連想されるものを思いつく限り挙げました。
この中で誰も作らなそうなものとして「洗顔」を選びました。
ちなみに、作品を横から見ると構造がわかりやすいです。
バイナリタイマー
いよいよSeason2が始まりました。
Season2はマスターヌーが視聴者からのお題に答えるという形式です。ただ、第5回放送から視聴者からの作品募集も始まったので応募してみました。
このときのお題は「タイマー」だったので、2進法でカウントダウンするタイマーを作りました。
まずは動きを見てみてください。
2進法とは0と1の2つの文字で数値を表す方法です。普段使うのは10進法ですね。10進法は0~9の10個の文字で数値を表す方法です。
それぞれを対応表にすると下記の通り。
10進法 | 2進法 |
0 | 000 |
1 | 001 |
2 | 010 |
3 | 011 |
4 | 100 |
5 | 101 |
6 | 110 |
7 | 111 |
そして、プログラムはけっこう凝ってまして、関数呼び出しをうまく活用しています。
タイマーはふせんで1~7秒を設定することができ、その値をチェックしてfunctionのスタート位置を決定しています。(if文)
function1は2進法で1を作り(右のサーボだけ立てる)、1秒待ち、0秒を作り、音を鳴らしています。そして、function2は2進法で2を作り(中央のサーボだけ立てる)、1秒待ち、function1を呼び出しています。
こうすることで、function2を実行すると2・1・0とカウントダウンします。function3では3を作り、function2を呼び出すことで、3・2・1・0とカウントダウンします。
このように、前の数値を作る関数を呼び出すことで、少ないプログラムで複雑な仕様を実現しています。
ゆらゆらシーソーゲーム
Season2 第6回放送のお題は「ジャイロセンサー」です。なので、タブレットに搭載されているジャイロセンサーを使って遊ぶシーソーゲームを作りました。
こんな感じで遊びます。
プログラムですが、タブレットの傾きとシーソーの傾きを連動させる部分は工夫しています。
タブレットの傾きをそのままシーソーに反映すると傾きすぎるので、傾く範囲を130度~50度に制限しました。(90度(水平状態)を中心に±40度です)
うさちゃんembot ブロックVer.
Season2 第7回放送のお題は「embotを2個使った作品」だったのですが、景品で頂いたLEGOブロックをembotに取り付けられる治具を活用した作品を作ることにしました。
それが「うさちゃんembot ブロックVer.」です。ダンボールのembotをブロックで再現しました。
特別な動きはありません。通常のプログラムです。
ぐるっと一周するとこんな感じ。(タップで拡大)
まとめ
作品を作り次第、今後もこの記事を更新していくので作品づくりの参考にしていただければ嬉しいです!
また、小学8年生の付録「F503i」の使い方やF503iとembotを連携した作品は下記の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。
それでは、embotを楽しんでください(^_^)/~