
STEM教育とSTEAM教育ってどう違うの?これからの時代に必要なのはどっち?
こんな疑問にお答えします。
- STEM教育とSTEAM教育の違い【Aが加わっただけじゃない】
- これからの時代に必要なのはSTEAM教育【人間にしかできない力】
私は高専→大学→大学院→大手メーカーと進み、子供の頃からSTEMに触れてきましたが、最近になってSTEAMの大事さに気づくことができました。
本記事では私の経験もふまえてSTEM教育とSTEAM教育の違いを解説します。
STEM教育とSTEAM教育の違い【Aが加わっただけじゃない】
STEM教育とSTEAM教育の違いは、「A(アート)が加わったかどうか」と教育の目的や重視する力そのものです。
それぞれの違い
STEM教育とは、以下の4つの分野を横断して学ぶ教育です。
- Science(科学):自然界の法則や現象を観察し、理解する学問
- Technology(技術):道具やシステムを使って問題を解決する技術
- Engineering(工学):構造・設計・ものづくりに関わる知識と応用
- Mathematics(数学):数や図形を使って論理的に考える方法
STEM教育はこれらを連携させて、「論理的思考力」や「問題解決力」を伸ばすことが目的です。
一方、STEAM教育はそこに
- Art(芸術・リベラルアーツ的要素)
が加わります。
このリベラルアーツとは自由に生きていくために必要な知識や考え方、教養などです。
なので、Artと言っても、絵を描いたり美術を学ぶだけではありません。アートが加わることで重視されるのは、「固定観念にとらわれない考え方」や「創造的に表現する力」です。
理系教育に芸術?
「理系の論理的な教育に、芸術って合わないんじゃないの?」と思われるかもです。私も理系と芸術は真逆じゃない?と思っていました。
しかし、「13歳からのアート思考」という本を読んでからは「確かに、エンジニアにもアートの考え方は大事だ」と思うようになりました。
この本は、歴史に名を残す芸術家たちが「前例にとらわれず新しい表現を生み出してきた」過程が紹介されています。これはまさに、現代のイノベーションや技術開発にも必要な「枠を超える力」です。
なのでSTEAM教育は、論理と感性を両方鍛えることを目指しています。
STEM教育とSTEAM教育で重視するもの
つまり、STEM教育は「答えを見つける力」、STEAM教育は「問いを生み出す力」も育てる教育ということです。
アートが1つ加わっただけと思われがちですが、実は学びの質や方向性そのものが変わるのが、STEMとSTEAMの大きな違いなんです。
これからの時代に必要なのはSTEAM教育【人間にしかできない力】
結論から言うと、これからの時代に必要なのは、STEM教育よりも一歩進んだ「STEAM教育」です。
その理由
その理由は、「人間にしかできない力」がますます重要になるからです。
AIやロボットが急速に進化する中で、知識や計算力といったスキルだけでは差がつきません。
これから必要なのは、正解のない問題に向き合い、自分なりの視点で答えを考え出す力です。
そこに「アート=創造力や表現力」という要素が加わることで、より柔軟で本質的な思考力が身につきます。
もう少し具体的な話
たとえば、小学生向けの探究学習で「未来の移動手段を考えよう」という課題が出たとします。
これは正解が決まっていない問いです。空飛ぶバスでも、海底チューブでも、感情を読み取って動く靴でも自由です。
こうした活動の中で、子どもたちは観察し、問いを立て、発想し、自分の考えを表現する力を育てていきます。
この力こそが、AIや機械では代替できない、人間ならではの価値です。
STEAM教育の第1歩を踏み出そう
だからこそ、今の子どもたちには「STEAM教育」が必要です。
「知識をどう使うか」だけでなく、「何を問い、どう考えるか」を学ぶことで、これからの社会に必要な人間らしさや創造力が育ちます。
そのうえで、下記の本はけっこう新たな発見があるので参考になるはずです。大人気で22万部以上売れてるようです。
それでは将来のためにSTEAM教育を取り入れてみてください(^_^)/~