Raspberry Pi(ラズベリーパイ)でできることはなんだろう?そもそもラズベリーパイにはどんな種類があるのかな?気軽に買える価格だとうれしいな。
こんな疑問にお答えします。
- ラズベリーパイでできることまとめ【結論:パソコンと同じ】
- ラズベリーパイの種類と価格【全5種類/約800円~】
結論から言うと、ラズベリーパイはほぼパソコンと同じことができます。
ただ、種類によってできることが違うので、それもあわせて解説します。
ラズベリーパイでできることまとめ【結論:パソコンと同じ】
繰り返しですが、結論から言うと、パソコンと同じようなことができます。
なぜなら
Raspberry Piはクレジットカードサイズの小さなコンピューターだからです。
そもそもパソコンとは?
そもそもパソコンとは何かと言うと、「キーボードなどで入力した情報を処理して、モニターなどに出力してくれる装置」のことです。
下記の模型で言うと①番の箱がパソコン(コンピューター)です。それ以外のものはパソコンに入力する装置や処理した結果を出力してくれる装置です。
つまり、この①番に該当するのがRaspberry Piなんです。普通のパソコンと違うのは大きさで、Raspberry Piはクレジットカードサイズです!
Raspberry Piでできることの具体例
例えば下記のようなことです。
- YouTubeの閲覧
- ZOOMでビデオ通話
- 表計算
- プログラミング学習
- メールの送受信
- マインクラフト
- Scratch
- 電子工作
まさに、普通のパソコンと同じですよね?
ここで、普通のパソコンと違うのは電子工作ができる点です。
Raspberry PiにはGPIOというモーターやLEDを接続できる端子が搭載されています。
この端子にモーターをつないでプログラミングすれば、自分の思いどりに動かすことができます。
注意点も
ただ、注意点があります。それはWindowsで動いているアプリが全て動くとは限らないということです。
というのも、Raspberry PiにはLinuxというOSが搭載されています。
例えば、Windowsパソコンで動くMicrosoft ExcelはLinux(ラズベリーパイ)で使えません。(対応していません。)
以上、できないことも一部ありますが、普通のパソコンのように使えて、かつ電子工作もできるのでけっこう楽しいですよ。
ラズベリーパイの種類と価格【全5種類/約800円~】
結論から言うと、Raspberry Piは5種類あり、一番安いのは800円ちょっとです。
- Raspberry Pi・・・標準モデル
- Raspberry Pi 400・・・キーボード一体型モデル
- Raspberry Pi Zero・・・小型モデル
- Raspberry Pi Pico・・・マイコンモデル
- Raspberry Pi Compute module・・・産業用(組み込み用)モデル
もう少し詳しく概要をまとめると次のとおり。
シリーズ名 | 価格 | サイズ感 | パソコン化 | 有線LAN | 無線LAN | Blueooth | 特徴 |
Raspberry Pi | 約8,000円~ 15,000円 |
クレジットカード | 可能 | あり | あり | あり | 標準モデル |
Raspberry Pi 400 |
約15,000円 | キーボード | 可能 | あり | あり | あり | キーボード一体型 |
Raspberry Pi Zero |
約2,200円~ 3,000円 |
フリスク | 可能 | なし | モデルによる | モデルによる | 小型で安い分、性能は劣る |
Raspberry Pi Pico |
約800円~ 1,500円 |
フリスク以下 | 不可 | なし | モデルによる | モデルによる | 特定のプログラムを 実行するのみ |
Raspberry Pi Compute module |
不明 | クレカの半分 | 可能 | あり | あり | あり | 別売りのI/Oボードと組み合わせると パソコンとして使える |
概要を見てもよくわからないと思うので、それぞれ解説しますね。
種類①:Raspberry Piシリーズ
Raspberry Piシリーズは標準モデルで、普通のパソコンとして使いたい場合にピッタリです。
パソコンとして使う方法をざっくり言うと次のとおり。
- Raspberry Pi本体にキーボード、マウス、モニター、電源を接続
- 別のパソコンで別売りのmicroSDカードにOSをインストール
- microSDカードをRaspberry Piに挿入する
- Raspberry Piの電源を入れる
これだけです。(別のパソコンはWindowsパソコンでOKです。)
シリーズの種類
また、記事執筆時点でこのシリーズには下記の種類があります。
- Raspberry Pi 1 Model B/A/B+/A+
- Raspberry Pi 2 Model B
- Raspberry Pi 3 Model B/B+/A+
- Raspberry Pi 4 Model B
- Raspberry Pi 5 Model B
ちょっとわかりにくいのですが、数字はバージョンです。iPhone 8とか10みたいな感じで、数字が大きいほど新しく高性能です。
Model BとAは基盤の形と接続できる周辺機器の数が違います。Model Bは長方形で、Model Aは正方形です。Model Bの方が色々接続できます。
参考価格
参考までに、記事執筆時点での正規代理店(スイッチサイエンス)の価格を載せておきます。
モデル(RAMの容量) | 価格(税込) |
5 Model B(8GB) | 15,290円 |
5 Model B(4GB) | 11,550円 |
4 Model B(8GB) | 14,300円 |
4 Model B(4GB) | 10,670円 |
4 Model B(2GB) | 8,910円 |
4 Model B(1GB) | 7,040円 |
モニターやマウス、キーボードを持っていれば、別途必要なものを買っても2万円位でパソコンを作ることも可能です。そう考えると安いですよね?
種類②:Raspberry Pi 400シリーズ
Raspberry Pi 400シリーズはRaspberry Piとキーボードが一体になっているシリーズです。
性能はRaspberry Pi 4 Model Bの4GBモデル相当です。
こちらもmicroSDカードにOSをインストールする必要はありますが、モニターとマウス、電源をつなぐだけでパソコンとして使えるのはかなりお手軽です。
参考価格
参考までに、記事執筆時点での正規代理店(スイッチサイエンス)の価格を載せておきます。
モデル | 価格(税込) |
400 | 14,190円 |
種類③:Raspberry Pi Zeroシリーズ
Raspberry Pi ZeroシリーズはRaspberry Piをフリスクサイズに小型化したシリーズです。
小型になってる分、性能は劣ります。一応、パソコンとして使うこともできるのですが、スペック的に画像や動画を表示するのはけっこう厳しいです。
なので、コマンドを打ち込んで操作したり、プログラミングしたりする用のシリーズです。
シリーズの種類
また、記事執筆時点でこのシリーズには下記の種類があります。
- Raspberry Pi Zero 1
- Raspberry Pi Zero 1 W
- Raspberry Pi Zero 1 WH
- Raspberry Pi Zero 2 W
数字はバージョンで、WとHは次の意味です。
- W:無線搭載モデル(Wirelessモデル)
- H:ピンヘッダ実装モデル
WがついてるモデルはWiFiとBlueoothを搭載しており、ネットにつないだり、Blueoothで周辺機器を接続できます。
ピンヘッダというのはモーターなどを簡単に接続できる端子のことです。これがないと別売りのピンヘッダをはんだ付けするか、導線を直接はんだ付けする必要があります。
▼ピンヘッダ搭載モデル(Hモデル)
▼ピンヘッダなしモデル
参考価格
参考までに、記事執筆時点での正規代理店(スイッチサイエンス)の価格を載せておきます。
モデル | 価格(税込) |
Zero 1 W | 2,970円 |
Zero 1 WH | 3,080円 |
Zero 2 W | 3,190円 |
種類④:Raspberry Pi Picoシリーズ
Raspberry Pi Picoシリーズはパソコンとして使えず、特定のプログラムを動かすだけのシリーズです。サイズはRaspberry Pi Zeroシリーズよりも小さく、最小です。
これは家電製品などの中に入っているタイプのコンピューターでして、決められたプログラム(ご飯を炊くとか洗濯をするとか)のみを実行できます。
その分、必要最低限の性能でいいので、かなり安いです。このシリーズは800円くらいから購入できます。
じゃあ、どうやって使うのかと言うと、次のとおりです。
- 別のパソコン(WindowsやMacなど)でプログラムを作る
- パソコンとRaspberry Pi PicoをUSBケーブルで接続する
- プログラムを転送する(書き込む)
- USBケーブルを抜き、電源をつなぐ
- プログラムが動き出す
上記のとおりです。まさに、家電製品を開発する時のやり方です。
シリーズの種類
また、記事執筆時点でこのシリーズには下記の種類があります。
- Raspberry Pi Pico
- Raspberry Pi Pico H
- Raspberry Pi Pico W
- Raspberry Pi Pico WH
WとHはRaspberry Pi Zeroと同じで次の意味です。
- W:無線搭載モデル(Wirelessモデル)
- H:ピンヘッダ実装モデル
参考価格
参考までに、記事執筆時点での正規代理店(スイッチサイエンス)の価格を載せておきます。
モデル | 価格(税込) |
Pico | 836円 |
Pico H | 1,012円 |
Pico W | 1,353円 |
Pico WH | 1,540円 |
種類⑤:Raspberry Pi Compute moduleシリーズ
Raspberry Pi Compute moduleは主に産業用で、製品に組み込んで使うシリーズです。
特徴としてデータを保存しておけるメモリが搭載されています。(Raspberry Piや400、ZeroはmicroSDカードを取り付けて、その中にデータを保存します。)
また、I/Oボードという拡張ボードと接続することでUSB機器や有線LANケーブルを接続できるようになり、パソコンとして使えます。
ただ、基本的には個人向けじゃないです。
まとめ(概要と用途)
もう一度おさらいすると、概要は次のとおりです。
- Raspberry Pi・・・標準モデル
- Raspberry Pi 400・・・キーボード一体型モデル
- Raspberry Pi Zero・・・小型モデル
- Raspberry Pi Pico・・・マイコンモデル
- Raspberry Pi Compute module・・・産業用(組み込み用)モデル
用途をまとめると次の通り。
- Raspberry Pi
・・・YouTube閲覧やプログラミング学習に使いたい - Raspberry Pi 400
・・・子どもの専用パソコンにしたい - Raspberry Pi Zero
・・・ラズパイの使い方に慣れていて、電子工作を楽しみたい - Raspberry Pi Pico
・・・最安で電子工作を楽しみたい
上記のとおりです。
それでは、Raspberry Piを楽しんでください(^_^)/~